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VOL.28 NO3 '11/秋 「下期活動計画」について

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主要国の財政出動と新興国市場の伸張により、順調に回復するかと思えた世界経済も、先進諸国の財政基盤の悪化や失業率の高止まり、新興国では流れ込んだ巨額の外資によるインフレの昂進といった世界経済の変調が見られ、為替市場では史上最高水準まで円高が進み、震災でダメージを受けた日本経済には、回復の遅れが心配されるこの頃です。
この様な情勢を受けて、当事業部の主顧客である日本の自動車メーカーは、日本からの輸出では利益が出ず、現地生産や海外部品調達の一層の拡大を図っています。大きな戦略変更がなされようとしています。
翻って当事業部のここ3年は、愛知県豊橋市へ新工場建設、インド合弁会社(KIAL)設立と生産能力の増強、タイ新会社(PENSTONE THAILAND)設立、台湾・福華明鏡の中国ミラー製造会社(福彬汽車零部件)への出資と、顧客の要請に応えると共に次の段階に備える態勢作りに邁進してきています。新規顧客の開拓や、開発強化にも着手しています。海外ではマルチスズキ(インド)に続き、タイ、インドネシアからも新規受注を獲得しています。(ASEAN域内のFTA発効、タイ=インド、中国とのFTAも発効済を睨む。)
裏腹として、社内では海外で孤軍奮闘されている方を筆頭に、業務拡大と求められる質の向上に多くの方に負荷がかかっています。正直一休みしたいところですが情勢が許してくれません。ここは当社にとって踏ん張りどころで、なんとしても乗り切る覚悟です。もう『井の中の蛙』には戻れません。外部環境の急激な変化は、予想を上回るスピードで当社に対応を迫っています。昨今日本国内での見積においても、日本と中国を含むアジア諸国とセットになってきていますし、海外の大手メーカーも競合先に入っています。チャンスでもありピンチと認識し、もう一歩踏み込んで取り組んでいかなければなりません。
建材事業や総務部門でも同様に、社内外の変化に懸命に取り組んできておられると思いますが、共に急がねばなりません。早くも今年度の折り返し点を迎えましたが、外部環境を見据えしっかりと下期活動計画を作成しましょう。
本年度の会社方針では、「お客様に感動していただける商品」を提供するために
1、プロセスを見直し、品質を高めよう
2、徹底したゼロ・ロス志向で最小コストを実現しよう
3、OJTを通じて一段高い技術・技能を修得しよう
を掲げています。仕事のプロセスは変わりましたか。ゼロ発想の不良対策がなされているでしょうか。現場で発生している不良現象が、ゼロになるまで徹底的に真因を追究し対策を打ったでしょうか。事務・管理業務を含めてムダ取りが進んだでしょうか。給与が上がっているのに、2年も3年も同じ仕事をしているムダはないでしょうか。能力以上の仕事を目指さなければなりません。改善は部分最適に終わらせず、会社業績に間違いなく結びつけ、会社の発展を確かなものにしていきましょう。