～クオリティーファーストにより『品質で選ばれる会社になる』～

　新年明けましておめでとうございます。ご家族おそろいで健やかによい年を迎えられたことと思います。

◆2020年の干支が意味するもの

　昨年2019年の干支は己亥(つちのと・い)でした。己亥の年は、全てのものが種子に内包され芽吹く準備をしているという年でした。

　今年2020年の干支は、「庚子(かのえ・ね)」です。庚(かのえ)は、植物の成長が止まって、新たな形に変化しようとするという意味を持ちます。子(ね)は、芽が種子の中に生まれ始める状態を示します。新しい命のきざしが見え始めた姿と言えます。 つまり、昨年に様々な下ごしらえを行い準備したことが、今年になり実行段階へと移行し、いよいよ本格的に動き出すのに最適な年と言うことです。

◆第11次中期経営計画2年目に向けて

　昨年スタートした第11次中期経営計画「QCB活動2021」において、1年目である2019年度は本格的な活動に向けての下準備としての取り組みが多かったと思います。

　2年目に突入する2020年は、目標達成に向けて、計画の推進を本格化し、成果へと結びつける重要な年になるでしょう。まさに干支である庚子(かのえ・ね)が意味するところと同じ動きと言えます。

　来期に入り遅れることなくスタートダッシュが切れるよう、今期の積み残しの課題を 整理し、リカバリープランの検討、計画の見直しを進め、目標達成に向けた具体的シナリオを検討してください。そして、常に何を実現しようとしているのかを考え、目的を明確にして計画に落とし込んでください。また、その目的を実現するために、その方法が最適であるのかを考え行動に移してください。

◆一人ひとりの成長と組織力の強化

　2019年を振り返ると、日頃の仕事の悪さ加減が品質面で表面化し、仕事の仕方や取り組み姿勢、組織としてのあり方が大きく問われる1年でした。

　一人ひとりが、自分がやるべき責任範囲をしっかり理解し、その仕事を全うするのはもちろんのこと、他の担当者や他部署が担当する業務にも目を向け、そこからあふれこぼれ落ちた業務も積極的に取りに行く姿勢が求められます。その行動の積み重ねが個々人の大きな成長と組織力の強化につながるものと考えます。 また、組織の縦割り、横割りを排しコミュニケーションを密にすることで仕事につながりをもたせ、組織力が発揮できる体制をつくり上げることが必要です。

　皆さんにおかれましては、自分の担当範囲やできることだけ行い、他の業務については高見の見物になっていないか。上司と部下、関係部署との間で情報共有が十分にできているか。管理職は担当部署の業務進捗状況を把握し適切な指示を与え業務にしっかり関与しているかなど、今一度、自分の仕事を見直し、チーム石﨑として組織で仕事を行う体制づくりに全員が意識を一つにして取り組んでいただきたい。

◆クオリティーファーストで目指すもの

　前述の通り、仕事の仕方や仕事に対する意識や行動を変えることで、不具合のない基本的品質は自ずと向上していきます。

　我々が実現すべきはクオリティーファーストの信念に基づきモノづくりで選ばれる会社、すなわち『品質で選ばれる会社になる』ということです。 お客様に選ばれるためには、モノづくりの根幹である基本的品質だけでなく、我々の商品に魅力を感じていただき価値を認めていただける魅力的品質が不可欠です。商品の付加価値だけでなく、我々の仕事のプロセスや取り組み姿勢も大きな魅力となります。

　クオリティーファーストが目指すのは『品質で選ばれる会社』すなわち基本的品質と魅力的品質の両立です。 2つの品質の両立は、会社と皆さんの未来を明るくします。第11次中期経営計画の推進により、2つの品質を高め希望ある未来に向けてお客様に信頼される石﨑本店ブランドをしっかりと築き上げて行きましょう。 お客様の要求を理解しその実現に向け真摯に取り組み提供する。将来を予測して価値ある商品を生み出す。そして、お客様に感動を与え『品質で選ばれる会社になる』。 この考えを共通の指針とし、実現に向け全社一丸となって邁進してまいりましょう。

　最後になりましたが、今年も皆様にとって実り多い一年となることを祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。

代表取締役社長　石﨑信三